今回、選手日記を担当させていただきます。
重松大翔です。
「トライアル」
先日、A級トライアルがあった。私たち若葉サッカー部はその補助員として参加させて頂いた。そこには九州の各地域からA級ライセンスを取得するために長い時間と、お金をかけて来ていた。実践指導の時間は1人20分しかなかった。私達は2日間で30人近くの指導者から、それぞれ異なったサッカーの戦術を教えて頂いた。
実践指導をしている指導者たちからは、これまで積んできた経験や移動時間、費用をこの20分しかない時間を命懸けで費やしているという熱い気持ちが実際にプレーしている私たち選手にも伝わってきた。
ここで1つ、トライアルという言葉の意味を翻訳してみる。すると、「trial」という正しい英語表記が出てきて、意味は、「実験的、予備的、試験的」と言うことがわかった。
A級トライアルが会った日、私たちはあくまで補助員であって、トライアルをしている人は指導者であった。
だがしかし、普段の練習に戻った時に、トライアルしているのは私たち選手では無いかと思う。特に新人戦の1回戦から、九州大会を終えるまで、スタメンの11人が殆ど変わっていなかったこのチーム事情を考えれば、ベンチメンバーや、私のようにメンバーにすら入れなかった人達にとっては、日々の練習ですら、トライアルしている身であると感じるようになった。
小学時代、中学時代にはクラブチームの入団試験や、トレセンの選考会の時が何度かあった。当時の空気感を思い出してみると、一人一人にピリつきがあった。その理由は、自分が入りたいチームに入団するためだったり、トレセンに選んで貰うために自分に集中し、良い意味で緊張しているからだ。その選考会にいる選手からあまり笑顔は出ていない。みんな余裕が無いからだ。
これらの過去の経験は今の自分に当てはまっていると思う。今までは直接試合に絡むどころか、公式戦でメンバーに入った記憶もあまりない、そんな自分にチームの練習というトライアルの時間の中で当然余裕なんてない。
入学から2年間サッカーに対して真摯に向き合うことが出来なかった分、最後の1年は「この高校、この部活に入って良かった」と心の底から思えるように、まずはメンバーに入れるように、日々のトライアルから見直していこうと思う。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
重松大翔(しげまつ ひろか)
U-12所属:湯川FA
U-15所属:ギラヴァンツ北九州U15
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