選手日記を担当します。
3年 橋本つばさです。
「集大成」 「人間性」
気づいたらもう最高学年の終盤。
高校サッカー生活最後の大会、「選手権」の県大会初戦はもう間近に迫っている。
入学してから今に至るまで、本当にあっという間だった。前回僕が書いた選手日記では、「成長中」というテーマで自分自身の3年間を振り返った。
橋本つばさ 選手日記#327
高校サッカー生活最後の選手権、
僕はどのような形で3年間の「集大成」を示していけば良いだろうか。
幼少期からサッカーを始め、1人のサッカー少年だった僕は、この選手権をテレビで、スタジアムで観てきて
「かっこいいな」
「この舞台で活躍したい」
子供の視点から純粋に憧れがあった。きっと他のサッカー少年達も同じ思いの人が多かったと思う。しかし中学生の時、「本当にサッカーを辞めたい」と思うときがあった。そんなときに、FCラパシオンというクラブが僕にサッカーの楽しさを思い出させてくれた。
そして本気で勝負する楽しさを教えてくれた。
だから僕は、本気で「全国初出場初優勝」を目指す福大若葉高校に入部した。
だが現実は甘くなく、なかなかトップチームの主力選手として貢献できなかった。
情けなくて、恥ずかしくて、苦しい日々の方が多かった。何でも投げ出す事は簡単にできたと思う。でもこうやって今まで僕を育ててくれた両親や指導者など、お世話になった人たちのことを考えると本当に失礼な事で、
「こんなところで終わってたまるか」
という気持ちになった。
8月、夏休みだったある部活の日、
練習試合前に顧問の先生の1人であるギブソン先生から突然このような事を言われた。
「つばさ君の思う人間性とはなんですか」
僕はすぐに答えを出せなかった。「人間性」は社会においてとても重要視されていて、よく耳にする言葉だ。だけどそんなに深く考えた事はなかった。そこで、ギブソン先生が考える「人間性」の意味を聞いた。
「褒美や罰を何も与えられていないとき、あなたならどのような行動をするか」
何気ない会話だったが、僕はあれからこの言葉を思い出すことが沢山ある。
確かに、僕が思い描いた理想の高校3年間ではなかった。
それは他人から見ても、僕のような立場の人間が理想の形とは言えないだろう。
最高学年になっても試合に出場できず、情けない思いをたくさんした。しかし引退が目前に迫るにつれて、現実も受け入れなければいけない。
「どんな形でもいいからチームに貢献すること」
1人のサッカー少年だった僕はあの時、試合に出場する選手たちを観て憧れを抱いた。子供だった僕に、試合に出場できなくても裏方に徹してチームのために貢献する人達を見る視点などなかった。しかし高校生となり、決して自分の望む立場ではないが、チームのために多面的に裏方でチームを支えてきた先輩方をこの目で見てきた。だから僕は、どのような状況であっても嫌な顔をせず、いつも笑顔でこのチームの一員であることに誇りを持ち、残された時間、勝利のために、全国へ行くためにできることなら何でもやりたい。そしてお世話になった人達に、その感謝を行動で表現していきたい。
これらが、僕の示すべき
「集大成」
後輩達に見せるべき姿勢なのではないか。
高校最後の大会、「選手権」
最後まで若葉高校サッカー部の一員として責任を持ち行動し、最後はみんなで抱き合いながら嬉し涙を分かち合いたい。
以上です。
ありがとうございました。
橋本つばさ(はしもと つばさ)
U-12所属:アビスパ福岡
U-15所属:FCラパシオン
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