若葉高校サッカー部3年川上礼偉
「福岡県制覇」
今回の選手日記は、シンプルに先日のインターハイを終えて感じたことを書いていきます。長くなりますが最後まで読んでいただけると幸いです。
先日のインターハイで若葉高校サッカー部はとうとう福岡県の頂点に辿り着いた。
あの時から少し時間が経ち、私達が成し遂げだ事の大きさを実感できた。
学校に行くと友達や先生方、すれ違う度に「おめでとう」の言葉を頂いた。
友達の表情、先生方から見られる目、全てが今までと違った。まるでヒーローを見るような目で私達を見つめ、心から気持ちが入った「おめでとう」であった。
それが何より嬉しく、今まで頑張ってよかったなと、ひしひしと感じた。
この創部6年目の若葉高校サッカー部が、なぜ激戦区福岡の頂点に立てたのか。
それは杉山監督を筆頭に経験豊富な九国OBのコーチ陣、普段学校の仕事もこなしながらサッカー部のために時間を費やしてくれる先生方、疲労や怪我があってもすぐに向き合ってくれるトレーナーなど、私達若葉高校サッカー部に携わる全ての大人の人達の力があった。
福岡大学の付属高校としての強みを生かし、大学生とのトレーニングや試合を行える環境。
今思うと、こんなに恵まれ、整った環境はないと思う。
そんな中で毎日練習させてもらっている。私達は、プロフェッショナルな扱いを受けている。
だからこそ、中半端な気持ちで練習に取り組むのではなく、見合う練習、求められる結果を出さなければならない。
私自身、インターハイが始まる前、1度これまでを振り返った。
「全国大会初出場初優勝」
この目標はチームで共通認識されている。
だが、実際この目標に本気で向き合い取り組んでいる部員は何人いるのか。目標が夢になってないか。
私は、夢のように遠いものではなく、自分たちにも可能性があり、成せることが出来ることなんだと、この大会で証明しようと思った。
準決勝 東福岡戦
東福岡は福岡を代表する伝統校。東福岡との過去の対戦では、新人戦勝利したものの試合の終始守備に追われ、攻撃をすることができなかった。
それが何より悔しく、勝った心地がしなかった。
だからこそこのインターハイでは守備に追われて終わるのではなく、自分達の形で点をとる。
その気持ちで試合に挑んだ。
3対0
自分たちの成長を物語る結果となった。
誰がこの結果を予想したのか、メディアも含めて多くの人の予想を覆した。
この勝利は自分たちも自信になり、そのままの勢いで決勝に望んだ。
福岡県の決勝という舞台は簡単に来ることは出来ず、難しい試合になることはわかっていた。
1対0
試合終了のホイッスルを聴いた時、皆が崩れ落ち、自分は涙を流していた。
よく監督から
「負けて、泣くな。泣く時間があれば練習をしろ。勝って涙を流せ。」
と、よく言われた。
それでも負けて涙を流すことしか出来なかった2年間。
初めて勝って涙を流した。
あの瞬間今までの道のりがフラッシュバックして、やっとここまで辿り着いたことに嬉しさを感じ、先輩方への感謝の気持ちが溢れてきた。
卒団していった先輩方がいなければ若葉高校が県制覇することはありませんでした。
何の歴史もない若葉高校で本気で福岡の頂点を目指し、全国レベル高校にすると本気で目指した、先輩方。
その先輩方がいて、その思いを受け継いだ私達がやっと結果と思いが結びつき、辿り着いた栄光。
本当に先輩方に感謝でいっぱいです。
また、表彰式で優勝旗を受け取った時、その重さに驚いた。過去の優勝校の名前が何十枚と綴られていた。
その中で若葉高校の名前は初めてである。
ようやく歴史に名を残したことを実感できた。
高校選択する時に、伝統校を倒して福岡の頂点に立つ。新たな歴史を創るためにこの若葉高校を選んだ。
自分の選択に後悔を残さないためにこれまで励んできた。
やっと辿り着いた。
これからは王者として見られる。
どこからも見る目が変わり、若葉高校を倒そうとあらゆる対策をされ、憧れ、妬まれ、色んな見方をされる立場になった。
だが自分たちは大きく変わることは無い。
これからも今まで通り、道無き道を作りだすチャレンジャーとして、謙虚にプレーしていく。
福岡県大会で感じたことは、どこのチームよりも団結力があった。気持ちが強かった。一人一人がチームのために体を張り、走る。
勝利のために自分を犠牲にすることが私達はできていた。
だから優勝できたと思う。
そして自分としては初めての全国大会となる。
県優勝したからと満足したらそこまでた。
全国大会でどれだけ通用するか、通用するだけじゃダメだ、勝たなければならない。
激戦区福岡の代表として恥ずかしい結果は許されない。
日々の練習、1日1日を無駄にしない。
1度の優勝で終わらないために。全国大会の先は選手権だ。
最後の大会。
2冠をかけた戦い。
気を抜いていい期間などない。本気で全国優勝したいならば本気でサッカーに向き合う必要がある。
全ては目標を達成するために。
これまで自分を成長させてくれた全ての人、支えてくれた全ての人に、結果で恩返しします。
残された高校サッカーの期間を後悔なく終われるように、最後に勝って泣けるように。
これからの若葉高校サッカー部の良い結果が皆さんの耳に入るよう、これからも精進します。
もっと若葉高校サッカー部を応援したいと思ってもらえるチームにしていきます!
感動や、勇気を与えられるチームになります!
長くなりましたが読んでいただきありがとうございました!
川上礼偉(かわかみ らい)
U-12所属:西南FC
U-15所属:西南FC
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