この度、選手日記を担当いたします福大附属若葉高校サッカー部2年の野上大翔です。
私は今怪我により戦線を離脱しています。それで今回の選手日記では怪我をした選手として胸中を詳らかにすることにしました。
今年の3月半ばから腰の痛みが3週間ほど続き,痛みが徐々に増してきたため病院でMRIを撮りました。その結果下された診断は「亀裂骨折」。シーズン開始間近,4月4日のことでした。
結果を聞いて「最悪だ」「悔しい」「焦る」など,普通ならネガティブな感情を抱いたかもしれません。しかしながら当時そんな感情はほとんど芽生えませんでした。むしろ「この離脱期間にしかできないことをしよう」「この機に自分の体についてもっと知ろう」とポジティブな事ばかり考えていたように思います。
こうして前向きに考えられたのは,実は過去の経験のおかげです。約1年前,私は「股関節剥離骨折」という大けがを負ってしまいました。全治3か月。医師からそう告げられた時には,インターハイ直前ということも相まって深く落ち込み呵責の念に苛まれ,精神的に追い込まれてしまったことをよく覚えています。
そんな時に整骨院の先生がおっしゃった一言に私は救われました。先生はサガン鳥栖U12以来私の体をケアしてくださっている方で,私の身体のことだけでなく思考回路まで熟知なさっています。先生は治療を始めるや,私の苦しみをすぐに見抜くかのように「怪我での離脱期間をマイナスと捉えずに『良い経験』だと捉えたらどうか」と仰り,治癒までの期間の過ごし方をアドバイスしてくださったのです。以後,心身ともにみるみる快方に向かっていきました。プレーができない時でも,これまでの動作を振り返り再発防止を意識した動きに変えたり,自分の体の特徴や筋肉の足りない部位を知ったうえでトレーニングしたり,筋量を正しく増やすことで体に負担をかけない体づくりもできました。ポジティブ思考が好循環を生んだと思います。
怪我をしないことがもっとも望ましいでしょうが,サッカー選手にとって怪我はつきもの。それでも心持ひとつで復帰後のプレーが違ってくるはずです。もし不幸にも怪我をしたとしても落ち込んだり自暴自棄になるのではなく,先を見据えて治療やリハビリに専念しましょう!
最後までご清覧ありがとうございました。
野上大翔(のがみやまと)
U-12所属:サガン鳥栖U-12
U-15所属:サガン鳥栖U-15